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レポート

第5回 NEW CONFERENCE
女性経営者等の活躍に向けた会議 ~女性社長が動かす東京の未来~

分科会5:SNS・インターネットを活用する
新たなSNSの活用で広がる、
ビジネスとコミュニケーションの可能性

SNS・インターネットを活用した、これからのコミュニケーションのあり方を学び合っていく分科会。進行は、ベンチャー企業や起業家に関する調査・取材を手掛けながら大学で起業家教育などを進める、一般社団法人日本ベンチャー学会理事・事務局長の田村真理子氏です。

初めに田村氏が、日本におけるSNSの走りと言われる『この指とまれ』から現在のInstagram、LINEなどへの流れを解説。続いて「ユーザーが自分の目的に合った方法で表現をしている今、皆さんはどんな形でSNSを使い、ビジネスに反映しているのか。その事例をお話しいただければと思います」と登壇者たちへ問いかけ、セッションがスタートしました。

2009年に、一般財団法人International Women's Club JAPANを立ち上げた竹村真紀子氏。「まさにWeb2.0の時、mixiから始まってFacebookにいって流れに乗った時代」と、当時を振り返ります。2020年には、エンターテイメントとエデュケーションの2つの軸を基にしたミニチュアテーマパーク「SMALL WORLDS TOKYO」をオープン。館長を務める今、「メタバース、NFTで、Web3.0にいくという流れになっています。プラットフォームが飽和状態なので、今の方が難しいですね」と、最新のSNS の活用状況と課題を語ります。

2013年、中学3年生で株式会社AMFを創業した代表取締役の椎木里佳氏は、Z世代のマーケティング調査、アドバイス等をナショナルクライアント中心に提供しています。企業とのやり取りのなかから実感されたことをについて、「竹村さんがおっしゃられたように、Web3の世界ではDiscordなどのSNSも出てきています。今までならSNSの担当者がいなくても片手間でマーケティング担当の方ができたものが、今はどんどん難しくなって企業に大きな負荷がかかっていることを肌で感じます」とコメントしました。

2001年に認定特定非営利活動法人カタリバを設立した代表理事の今村久美氏は、オンライン不登校支援プログラムなど、社会変化に応じた教育活動を展開しています。「継続されている寄付者のメインが55歳以上の方なので、主力のコミュニケーションはメールマガジン。私はたぶん、この中で一番SNSを慎重に使っている側です」としながら、「YouTubeは、カタリバを知っていただくための基本のインフラ。また、支援が必要なシングルマザーなどにTwitterでアウトリーチできるようになったのはとても大きいですね」と、活用法の広がりを語ります。

今村氏の「SNSはポジも広がるけれど、ネガも広がる。ブランディングの上で、本当にSNSをポップに使うということだけが有効なのか、皆さんにぜひ相談したいところ」という言葉を受け、議論が深まります。竹村氏は、「Twitterを使っていたりすると色々とあるんですけれど、そこは会社として瞬発力を持って、真摯に対応します」、椎木氏も、「いかに気を付けて発信していても炎上は起こり得ます」と共感し、「発信の仕方というよりは、その場合の対応マニュアルを作った方が現実的では」と、具体的な対策について意見を述べました。

さらに、話題は「SNS 担当者は社内に何人必要?」「ターゲットに合わせたSNS の活用は」などへ展開。参加者からは「組織のSNS をほとんど一人で回している状態。新たなサービスに追い付いていけず、どこから突破口を開けば良いか」という質問があり、「若い世代の力を借りる」「外部とのつながりをうまく活用することも大事」など、実体験に基づいたアドバイスと温かなエールが送られました。

最後に田村氏が、「参加者の皆さんへ、一言アドバイスを」と問いかけます。竹村氏は「自分はこれでいくんだという軸があれば、それに共感してくれる人が集まると思います。SMALL WORLDSもウェルカムですので、一緒にプロジェクトをやりましょう」、今村氏は「ミスをしないためにチャンスを逃すというのはもったいないことなので、攻めの姿勢で新しいツールも使ってみたいなと思いました。一緒に頑張りましょう」、椎木氏は「SNSを使うって大変なこともたくさんありますが、多くの人に商品を愛してもらえるきっかけになります。そういったチャンスをぜひつかんでいただきたい」とコメントしました。

力強いアドバイスを受けて、田村氏が締めくくります。「お話を伺っていると、SNS は消費者の心の変化によって使い勝手が変わり、進歩が出てくる。新しい手法の活用でできることが広がるということはビジネスにとってすごくいいことだと思いますので、今日のお話の中で参考になることがあったら幸いです」
それぞれの業種での活用法と課題が活発に議論され、SNSの最新情報とともにシェアされた分科会でした。

椎木 里佳
株式会社AMF 代表取締役

1997年 東京都生まれ。中学3年生で「株式会社 AMF」を創業。慶應義塾大学文学部卒。総勢100名の女子中高生で組成される「JCJK調査隊」を率い、Z世代のマーケティング調査、アドバイス等をナショナルクライアント中心に提供。「JCJK調査隊」精鋭メンバーの選考結果を元に決定される「JC・JK流行語大賞」は2017年の発表以来、毎年大きな注目を集め、広告換算額は25億円、インプレッション数は1日で1.9億回を超え話題に。起業家としてだけでなく、Z世代代表としてもメディア出演多数。2020年に日本と台湾をつなぐマーケティング事業会社を立ち上げ、奮闘中。

竹村 真紀子
SMALL WORLDS TOKYO 館長

政府機関などで90カ国の企業派遣生への日本のビジネスシステムの講義を担当し、企業・行政で「段取り力向上研修」「ファシリテーション研修」を行うなど、子どもから大人までの育成に携わっている。「世界のどこにいても自分の能力を開花させ、たくましく生きていける子どもを育てる」ことをミッションに2009年にIWCJ財団Little Ambassadors programを立ち上げ、小学生を対象として80カ国以上の大使館とグローバル教育、様々な貢献プロジェクトを行う。保護者向けにはGlobalな視点で子育てを考えるママ達のネットワークGlobal Moms Network(登録者数15000人)を運営。財団での活動を拡大するために計画を進めていたエデュテイメントミニチュアテーマパーク「SMALL WORLDS」を2020年6月に東京・有明にオープン。エンターテイメントとエデュケーションの2つの軸を基にセールスプロモーション、イベント・教育コンテンツの企画・運営を行なっている。

今村 久美
認定特定非営利活動法人カタリバ
代表理事

慶應義塾大学卒。2001年にNPOカタリバを設立し、高校生のためのキャリア学習プログラム「カタリ場」を開始。2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供、2020年には、経済的事情を抱える家庭にPCとWi-Fiを無償貸与し学習支援を行う「キッカケプログラム」を開始するなど、社会の変化に応じて様々な教育活動に取り組む。ハタチ基金代表理事。地域・教育魅力化プラットフォーム理事。文部科学省中央教育審議会委員。経済産業省産業構造審議会臨時委員。

田村 真理子
一般社団法人日本ベンチャー学会
理事・事務局長

(株)日本経済新聞社、(株)日経BP 社を経て、現在、一般社団法人日本ベンチャー学会理事・事務局長。早稲田大学アントレプレヌール研究会理事、早稲田大学女子大生起業家交流会代表。
経済産業省、文部科学省等政府委員等。主にベンチャー企業や起業家に関する調査・取材を手掛けながら、起業家教育や事業創造論、事業計画、キャリアクリエイト等を早稲田大学、上智大学、事業創造大学院大学等で担当している。

開催日時 2022年11月28日(月)13:00-18:30
会場 完全オンラインでの開催(ZoomとYouTubeによるライブ配信)
対象 企業・団体の代表者、経営者層、個人事業主など(男女不問)
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